2007年 01月 21日
札幌時計台こけし
昭和のお土産を探して、いろいろなお店を訪ね歩く毎日です。 どこの家庭にもあったはずのものなのに、いざ探してみるとなかなか見つからないものです。 もともと僕は、明治時代や大正時代のガラスの器を蒐集することから、骨董品の世界に入りました。 特に、いつの時代でも主要な食器のひとつだったガラスコップが大好きで、戦後のものまでを含めてずいぶんたくさんのガラスコップを集めました。 昭和レトロ雑貨には、ずっと興味があったものの、自分で集めるには到らないものという認識がありました。 昭和30年以降の雑貨というのは、まだ骨董品の類に入るものではないと思っていたし、どこの家庭にでもあるガラクタみたいなものだという感覚があったんですね。 だから、そういう期間にずいぶんとたくさんの「こけし」を見過ごしてきたんだと思います。 昭和レトロな雑貨を買うようになったのは、実にここ1年くらいのことで、それは特に理由らしい理由があってのものではありませんでした。 最近は古いガラスの出物が少なく、目新しいものに飢えていたということもあるのかもしれません。 もともと郷土史の勉強をしていることもあって、札幌や北海道に関係する資料的なものについては、フリーマーケットや骨董市などで少しずつ買い集めていたので、そうした資料収集の一環として、昭和のお土産を買うようになりました。 もちろん、北海道関係のものだけに限ってのことです。 ところが、そうして少しずつ北海道各地のお土産こけしを集めているうちに、昭和時代に「お土産」として生産された小物の世界にも、随分と奥深いものがあるんだということが分かるようになってきました。 北海道のお土産限定の蒐集家だった僕が、「こけし」と見れば集めるようになったのは、だからさらに最近のこととなるわけです。 もっとも、「こけし」といっても、僕が集めているのは、いわゆる「商業コケシ」と呼ばれる大量生産品の小さな「こけし」ばかりで、伝統的な「こけし」や創作こけしなどではありません。 どこの観光地でも売られていたほど一時期大流行したもので、各家庭の茶の間には、そうした「お土産コケシ」のひとつやふたつは必ずといっていいほど飾られていたものでした。 お土産としてではなく、楽しい「こけし」として売られていたものもあります。 大流行したものだから、現在でも市場には安定した供給がされているようですが、逆にいうと、こうした昭和の「こけし」収集のタイミングは、今が最後のチャンスであるような気もします。 というのは、どこの家庭にもあったものだけに市場価値が決して高くなく、市場に出る間もなく廃棄されてしまう「こけし」も相当数あると思われるからです。 リサイクル・ショップなどによっては、「仕入れることはあっても、なにしろ値段が安いし、全然売れないから捨ててしまうことが多い」などというところもあって、黙っていたら昭和のお土産こけしはあっという間に姿を消してしまいそうな気もしているのです。 と、暇に飽かせてとりとめのない話を長々と書かせていただきました。 閑話休題、早速、今日も昭和時代のお土産をトリップしてみましょう★ まず、最初の写真は札幌の「テレビ塔こけし」と「時計台こけし」のコンビです。 お土産品を集め始めて、一番気になっていたのは、札幌時計台や札幌テレビ塔のお土産でした。 いずれも、札幌都心を代表する観光地なので、絶対に関係する「お土産こけし」はあるはずと踏んでいたのですが、いざ探してみると、札幌のお土産品ってなかなか見つからないんですね。 考えてみたら、いつも札幌市内で古いもの探しているんから、札幌のお土産なんてそうそう見つかるわけないんですね。 せいぜい定山渓温泉のものがあるくらいで、札幌のお土産品って本当に少ないと思います。 そんな中見つけたテレビ塔と時計台の「こけし」嬉しかったですねー(笑) やっぱりちゃんとあったんだーという気持ちでいっぱいでした。 時計台が全然時計台に見えないとか、テレビ塔が札幌テレビ塔らしくないなどのツッコミどころはたくさんありますが、とりあえずは貴重な資料となったコンビです。 続いて「頬杖こけし」です。 昔の人はこういう他愛ないシチュエーションのものを好んだんでしょうね。 女の子が2人、頬杖をつきながら、すやすや眠っているところみたいです。 まー、僕も好きなわけなんですが、こういう他愛ないもの(笑) 続いて、昭和時代に大流行したペット犬スピッツの置物。 もともとスピッツは戦後の動乱期、物騒な時代背景を反映して、番犬として飼われるようになったのがブームの始まりだったそうです。 良く吠えるスピッツは番犬にぴったりだったんでしようね。 僕の祖父の家でも、このスピッツを飼っていたので、スピッツ関係のお土産にはついつい触手が伸びてしまいます。 当時は、こうしてガラスケースの中に動物の人形を入れて売っているものが、お土産品のひとつのパターンとしてあったようです。 必ず花なんかが入ったりして、可愛く仕上げていたみたいです。 次は、プラスチックケースのお土産です。 名古屋城のお土産で、「名古屋キャッスル」のシールが貼られており、名古屋城とシャチホコが金色で仕上げられています。 いかにもお土産らしくていいですねー、こういうのは。 さて、本日最後のスーベニイルは、式根島の珊瑚娘です。 全身を珊瑚で作られ、頭の上に貝殻を乗せた女性の姿は、民族学的にすごく意味ありげなスタイルをしています。 式根島にはこういう風習があったのかなーなんていう疑問が浮かんでしまいます(笑) お土産こけしに、土地土地の特徴を探したりするのも、結構楽しいものですね。 さあ、これから週末に仕入れてきたスーベニイルの整理です。 買ってきた「こけし」を整理するのが、また楽しいんですよねー☆
by kels2007
| 2007-01-21 18:56
| こけし人形
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