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利尻湯の海女さんこけし
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今日は骨董市とレトロ雑貨のお店を回って、「こけし人形」との出会いはありませんでした。
なにしろ、いつも同じようなお店ばかり回っているから、そうそう「こけし」の買い物ばかりあるわけではないんですよね。
それでも、「こけし人形」に限らず、懐かしいものに触れることができる骨董店巡りは、週末の楽しみとして欠かすことができません(笑)

あるお店で、店主の方とお話をしていると、古いオモチャを扱っているお店の話になり、そういえば、僕はそういうお店とは全然縁がないなーと思いました。
確かに、最近は「こけし人形」を始めとして、昭和レトロな人形や駄玩具なんかを買うことが多いけれど、僕のコレクションは基本的には骨董や古道具の延長で、ティン・トイ(ブリキのオモチャ)やソフトビニールの怪獣なんかのようなオモチャとはちょっとラインが違う感じなのです。
大体、女の子の遊び道具みたいなものばかり買っているから、そういうオモチャ専門店にはなかなか足が向かないということなのかもしれません。
どちらかというと、雑貨店みたいなお店に行って、食器やキッチン・ツールなんかの生活雑貨と一緒に、「こけし人形」を探すのが一番しっくりくるみたいです。

さて、今回の写真は利尻湯の海女さんこけしです。
ポイントがいくつかあります。
まず、海女さんこけしであるということ、ボディが貝殻デザインであること、そして「利尻湯」という文字です。

昭和の風俗として過去に閉じ込められてしまった観のある「海女」は、既に失われた文化へのノスタルジーのためか、「こけし人形」の世界でも人気があるモチーフのようです。
単に、露出度が高いからという男性諸君の理由もあるとは思いますが。
ただし、この「海女さんこけし」は露出はほとんどなく、水中眼鏡と桶というアイテムによって「海女さん」を表現するに留まっています。

次に、ボディの貝殻デザインですが、本物の貝殻を使うわけでもないのに、ボディをわざわざ貝殻のデザインによって作成しているのが、この「海女さんこけし」の特徴のようです。
貝は北海道で言うと「ツブ貝」のような貝のもので、どうして体を貝にしなければならなかったのかという、素朴な疑問を残しますが、それがこの「こけし」を印象深いものにしているのでしょう。
仮に、体を人間的に表現しているとしたら、この「海女さんこけし」は露出の高いセクシー系になっていた可能性もあり、制作者はあえてそうした路線を外したとも考えることができるようです。
頭だけが人間で、体はその他の生物(あるいは生物でさえない)というデザインは、当時の「こけし人形」に頻繁に見られる表現方法であり、あえてそうした表現をすることによって、「お土産」としての楽しさを強調したのかもしれませんね。

最後に「利尻湯」についてです。
北海道最北端に位置する利尻島は、礼文島とセットで紹介されることの多い観光地ですが、この島に温泉があるということはあまり知られていないようです。
ところが、「利尻富士温泉」と呼ばれる温泉が発見されたのは平成8年のことで、それまでこの北の離れ小島には温泉と呼べるものはありませんでした
つまり、この「お土産こけし」が作られた時代、温泉はなかったということであり、したがって「利尻湯」とは温泉ではなく、普通の銭湯だった可能性が強いと思われます。
普通の「銭湯」でお土産こけしを売っていたというのも、なんだか昭和時代らしいお話ですよね。

僕は、北海道内での買い物が多いので、必然的に北海道内の観光地の「お土産こけし」を中心に集めることになっているようです。
「お土産こけし」を集めるまでは、そういう当たり前のことにも気付かなかったわけで、「お土産こけし」は、僕に昭和時代の北海道民の旅行の在り方というものを少しだけ考えさせてくれたようです。
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by kels2007 | 2007-01-28 18:58 | こけし人形